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「日本ホスピタリティ?マネジメント学会 第33回全国大会」にて経営学部徳丸ゼミ3年生が研究成果を発表
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日本ホスピタリティ?マネジメント学会の全国大会を八尾駅前キャンパスで開催
2025年9月20日(土)に、本学:八尾駅前キャンパスにおいて、「日本ホスピタリティ?マネジメント学会 第33回全国大会」が開催されました。
日本ホスピタリティ?マネジメント学会では、ホスピタリティの考え方を基軸にしたマネジメント研究を通じて、社会?組織?個人の相互繁栄、産業振興、地域発展に寄与しています。「ホスピタリティ?マネジメント」に関する全国大会、コンベンション、研究会、フォーラム、シンポジウム等の開催、学会誌や学会報の刊行などを通じて、学術的進歩に貢献するとともに、広くホスピタリティ?マネジメントの普及?啓発活動を推進しています。
今大会は、大阪関西万国博覧会開催期間中でもあったことから、『いのち輝く未来社会とホスピタリティ』が統一論題として採用されました。産?官?学に席を置く研究者や学生28組が、統一論題または自由論題について研究報告を行いました。
午前の部と午後の部の合間に実施されたホスピタリティ?コンベンションでは、本学経営学部の徳丸義也教授が開催校挨拶を行った後、同じく本学経営学部の酒井立夫教授による「大阪?関西万博を歩く前に-見どころとホスピタリティの実像-」、大阪?関西万博博覧会アテンダント研修担当の石井里奈氏による「『生命輝く未来社会とホスピタリティ』というテーマから考えるホスピタリティの本質について」の基調講演が行われ、訪れた60~70名の研究者?学生たちが耳を傾けていました。
経営学部徳丸ゼミ3年生が研究成果を発表
この大会において、徳丸教授が指導する「専門演習ⅡA」に所属する3年生杉江遥大さんと松本奈々さんの2名が研究成果を発表しました。
発表のテーマは、「感情型訴求の広告表現が及ぼす広告効果についての実証研究-ベーカリーのInstagram運用を通じて-」。「専門演習ⅡA」では、八尾駅前キャンパス最寄りのベーカリー「NEWLY BORN」と連携し、3チームに分かれ、それぞれInstagramの企業アカウントを取得し、ベーカリーの広告動画を制作?運用、いいね!などのエンゲージメントの獲得に取り組んでいる。研究では、異なるコンセプトの広告表現によって広告効果に違いが生まれるのかどうか、仮説検証を実施しました。3チームとも異なる広告表現のコンセプトを通じて実証研究を行い、甲乙つけがたい成果が出ていましたが、経営学部の学生研究発表大会で優秀賞を獲得した杉江さん、松本さんのチームが発表を行うことになりました。
広告効果に関する研究活動について
杉江さん、松本さんのチームは、SNSの動画広告がデジタル社会ではマーケティングの重要な手段であることに注目しました。商品や店舗を認知する、興味を持つ、検索して調べる、商品を購入する、口コミをするなどのプロセスにおいて、動画広告を視聴した顧客に、どのような心理的な変化や態度の変容をもたらすかの研究です。
そこで、杉江さん、松本さんのチームは、広告表現として「感情型訴求」と「理性型(非感情型)訴求」の異なるコンセプトの広告動画を制作、「感情型訴求」の動画にキャラクターを活用しました。そのキャラクターもAIを活用し、杉江さんが大好きだというレッサーパンダを基にゼミ生の皆さんと一緒にオリジナルのキャラクターを制作されたそうです
キャラクターがユーザーに向けて応援メッセージを発信するスタイルの投稿と、キャラクターが登場しない商品の種類や店舗を紹介する「理性型(非感情型)訴求」の投稿とで、いいね!数がどう変化したかに着目した研究発表は、大変興味深い内容でした。
時間制限があり、やや駆け足ではありましたが、身振り?手振りを交えた堂々と発表を行っていました。発表後、「学生の発表としては大変素晴らしい」という評価をいただいた一方、今後の課題として挙げていた、「フォロワー数の少なさ」や、「売り上げとの相関関係」「即効性」などに関する指摘もいただき、今後の活動への目標が明確になったのではないでしょうか。
「たくさんの研究者の前で発表しとても緊張したが、滅多に経験できないことと思ったので、楽しみながら参加することができた」と語る杉江さん。お二人とも、他の研究者の分析や内容の凄さを実感することができ、貴重な経験となったようです。
杉江さんは、「たくさんの動画投稿を行い「レッサーリボンちゃん」を広めたい!そして、多くのデータを集めて詳細な分析を行ってみたい」と意欲を語ってくれました。松本さんも今回の発表を活かせるようにこれからもアップデートし、広告業界への就職という目標ができたようです。
実際のInstagramは視聴が可能です。八尾にお住まいの方も、そうでない方も、ぜひ、「レッサーリボン」ちゃんのファンになってください!
https://www.instagram.com/newlyborn_ouel/
経営学部徳丸ゼミの取り組み
徳丸ゼミでは、デジタル?マーケティングの理論や概念を体系的に理解し、デジタル時代におけるマーケティングの製品戦略、価格戦略、チャネル戦略、プロモーション戦略の進化と拡張について学びます。さらに企業連携を通じてSNSマーケティングの企画、運営、分析等の実践活動に取り組み、現代ビジネスの広告プロモーションついての課題を発?し、実践的な解決力を?につけるための学修を進めています。
徳丸教授は、今回の発表後、「学生自身がSNS動画広告を制作?運用し、得られた広告効果をもとに仮説?検証を試みた研究報告に高い評価をいただいた」と感想を述べておられました。大学や研究機関の学者や研究者など、さまざまな分野の方々が相互に交流し啓発し合うこの大会への参加を経験したことで、本学の学生たちの研究が、意味あるものとして評価され、今後の学修のモチベーションにつながることは間違いないでしょう。秋学期では、企業が発信する広告を受けて、一般のユーザー自身がSNSで生成?投稿したコンテンツ(口コミ)に着目します。今や消費者は「#(ハッシュタグ)」検索により、忖度のないユーザーが生成したコンテンツを、商品のリアルな意見として収集しながら商品を選ぶ時代です。ユーザーが生成したコンテンツを調査して、どのようなコンセプトやビジュアルが、消費者の心理や購買プロセスに影響を及ぼすのかを明らかにしていきます。現代ビジネスが、SNSマーケティングにおいて注目するこれらの課題に対して、高いモチベーションで取り組んでいきます。